飛べる??堕ちるの間違いでしょ??






「も う 、 疲 れ た ん だ よ 」
やめて、逝かないで。

「じ ゃ あ ね 。」


◇◆◇


「さぁて昼メシですよ、昼メシ。腹減ったなぁ。」
屋上で
「毎日それじゃんか。そんなに授業嫌いなの?」
「もちろん。」
いつもと同じ
「アハハッ、そんなに即答しなくても良いじゃないか。」
「だってさ、先公みんな頭堅いじゃん。」
昼メシ食いながら
「まぁ、確かにね。」
「それに、俺は馬鹿ですから?」
どうでも良いことを話すんだ
「まぁ、そんなこと言うなって。」
だってそれが
「事実だからさ。」
「自慢出来ないよ!?」
俺らの日々だから

毎日屋上行って、他愛も無い話して、
それだけだったけど、楽しかった。
それは一人じゃ無かったから。
今になって考えたら、そう思ってたのは俺だけだったのかもしれない。
だけど、アイツと過ごす時間は大切だったんだ。
ねぇ、俺は甘えてるだけなのかな。

教室は閉込められてるみたいで嫌い。
廊下は吸込まれていきそうで怖い。
屋上は上に何も無いから不安になる。

「遊びに行こうよ。」
「何処に?」
「何処がいい?」
君となら
「何処でもいいよ。」
一緒だから
「誰にも見付からない所に行こう。そして…」
誰とも関わらないで
「ゆっくりしようよ。」
微笑んで
「そうだね。」
ただそれだけ。


◇◆◇


「…………かはっ、」
さっきまで呼吸を止めていたみたいだった。
ひどい汗だ。
「さっきのは、夢?」
思わず呟く。
哀しいまでに現実味が無い。
さっきのが現実で、これが夢なのでは無いかと思ってしまう。
これは、現実…?
だとしたら、
今は朝7時。
「会わなくちゃ。」
誰に?
「アイツに、逢わなくちゃ。」
どうして?
自分を安定させるために?
「違う。」
なら何故?
「アイツの存在を、確かにしなきゃ。」
揺いだものを?
「そんなことは解らない。」
「確かめなきゃ。」
あれは本当に夢だった?
「探さなきゃ。」
何か大切なことを忘れてる。
「アイツに、逢いたいんだ。」
ただそれだけ。
「たった一人の親友を、」
壊したくないから。
「あれは」
夢だったんだよ。


◇◆◇


「僕らも、飛べるのかな?」


060825古い駄文。